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担任の先生が全盲だったら?! [ラビ母のつぶやき]

かなりビックリするような話しが新聞に載っていました。
全盲の高校の先生が担任を持つ、という話しです。
全盲の方で教員、というと盲学校の先生かなと思いますが、普通高校だそうです。

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「不可能への挑戦はちょっと面白い」 全盲教師が担任に
朝日新聞 2010年6月19日
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大阪府立春日丘高校(茨木市)に勤める全盲の英語教師、山本宗平さん(31)が、この春から初めて1人で学級担任を受け持っている。生まれた時から視力はないが、1年3組40人の生徒を声で聞き分け、それぞれの個性と向き合う。「私を教材に、彼らがどんな可能性を見つけてくれるか楽しみ」と話す。

 「はい、それではよーく聴いてください」

 英文を読み上げ、生徒の発音に耳を傾けながら、教室内をつえを持たずに回る。両手で抱える分厚い白い紙の束は、手製の点字の教科書だ。出版社と交渉して取り寄せた電子データをパソコンで点字に変換し、専用のプリンターで印刷した。

 授業では「文字がゆがんで読みにくくなるから」と、黒板とチョークは使わない。パソコンに入力したテキストをスクリーンに映し、要点を伝える。「最初は不思議な感じがしたけど(先生の)話すテンポがいいので、わかりやすい」と生徒には好評だ。

 担任ともなれば、40人全員の個性を知る必要がある。声と名前を一致させるだけでもひと苦労で、4月にはほぼ毎日、放課後に個人面談を重ねた。教室のどこに誰が座っているか、ようやく覚えても、生徒の要望で席替えをし、「また一から覚えないと」と苦笑い。生徒の進路指導も始まり、仕事量は担任になる前と比べ、3倍に増えた。

 京都市で生まれた。「障害のことを地域の人にも知ってほしい」という両親の願いから、盲学校には入らず一般の小学校に入学した。

 教師を志すきっかけは、京都市立堀川高校での思い出から。点字の参考書が少なく、授業だけではついていけない。そこで各教科の先生が毎日遅くまで補習につきあってくれ、時には将来への不安や悩みなどの相談にも乗ってくれた。励ましを受け、神戸大学発達科学部に点字の試験を受けて合格。教員免許を取り、高校教師になった。

担任を任されたのは、教師歴8年目で初めて。学校側は入学直後の1年生向けに、視覚障害者との接し方を学ぶガイダンスを開き、「声をかけるときは誰かわかるよう、まず名乗って」とアドバイスした。同僚の教師は配布資料の確認やテストの採点など、必要最小限のことを手伝う。

 山本さんに担任をまかせた栗山和之校長は「授業だけでなく生徒一人ひとりの生活や進路の指導もあり、大変だと思うが、互いにぶつかり合って成長してほしい」と話す。

 1年3組では、一日の終わりに日直が学級日誌を読み上げる。視覚障害者にとって、声はその人の表情そのもの。生徒とのやりとりを通じて、同級生との関係や、日々の成長を感じ取る。

 担任となって2カ月余り。「振り返る余裕はなく、その日を過ごすのが精いっぱい」という山本さんには、いつも胸に秘めている言葉がある。「不可能に挑戦することはちょっと面白いものだ」(ウォルト・ディズニー)。生徒たちに、いつか気づいてほしいと願っている。(石木歩)

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全盲の先生ってステキです!!!生徒も大変だろうけど、生身で感じる勉強になると思います。
教員として採用した大阪府も、担任を持たせると決めた春日丘高校もすごいと思います。
なにより、山本さんがすごいと思います。人並み以上の努力をされたのでしょうね〜。
そんな山本さんを育てられたご両親がすごいな〜と思います。

山本さん、頑張ってください!
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コメント 6

さやか

感動ーーー!!!凄いね!!!本当に。この山本先生って、私と殆ど同い年っていうのを見て、余計尊敬してしまいました。この年になるまで、一体どれだけの努力を重ねていらっしゃったのでしょう。きっとこの先生から学んだ生徒達も、本当に沢山のことを学んでいると思います。春日丘高校にも拍手!素敵なお話を紹介してくれてありがとう!
by さやか (2010-07-07 02:37) 

ゆき

いいね~

子どもたちが、先生と話すときに必ず名乗るっていうのがいい。自分の名前を何度も言うのって、自尊心につながる気がするの~短絡的かな?

このクラスの、その後の話も聞きたいね。
by ゆき (2010-07-07 08:28) 

かこみん

ご無沙汰しております。すごくすご~くお見かけしたことのあるお名前です。山本宗平さん、京都ご出身ということなので、もしかしたら京都ライトハウスあいあい教室で小学生の頃などにお会いしていたんじゃないかなという気がします・・母に聞いてみようかな。
全盲で普通学校の教師、すばらしいですね。生徒たちが学ぶもの、多いと思います、もちろん先生自身にも素敵な得るものがたくさんあるかと思います。
働く場、学ぶ場にもっと普通に障害者が参加している国になっていって欲しいです。盲学校というものがない国もありますし、日本では通う学校が違うのは普通のことに思われていますが、可能なら同じ場がいいのになあって思ってます。
by かこみん (2010-07-07 13:39) 

koo-koo-rabits

さやか

コメントありがとう。ね~、すごいよね~。私もとても感動しました。私の時にもこんな先生に出会っていたら・・・・、今の私と少し違っていたかもしれないと思いました。「先生」って良くも悪くも影響力がとても強いと思うの。もっともっと、学校にいろんな素敵な先生が増えて、素敵な生徒も増えるといいな~って思います。
by koo-koo-rabits (2010-07-08 12:40) 

koo-koo-rabits

ゆき
確かに自己紹介の時以外に名乗ることってないよね。呼ばれることは多いけど。名乗るということで、何かに少し配慮すればみんなが生きやすい環境になるということ、生きるというのは誰かとつながりつつ、支えあいながらだということが伝わればいいな~。
今度やる目ぢからプロ、でもそんなことを子どもたちが感じてくれたらいいな~。
by koo-koo-rabits (2010-07-08 12:42) 

koo-koo-rabits

かこみんさん

コメントありがとうございます。ご無沙汰しています!お元気ですか。山本先生とお知り合いなのですか?!(私、山本先生に一度お会いしたいです。)
働く場や学ぶ場がたくさんあるといいですね。盲学校がない国もあるんですか?!
日本ではまだ盲学校→鍼灸の学校→鍼灸師という道が多いですよね。プログラマーなどの技術者も増えているようですがまだまだですね。
子どもに苦労させるように感じる普通校より、手取り足とり教えてくれそうな盲学校、という選択を選びがちなのでしょうか。
でも「社会」という大きな枠で考えると、いろいろな人がいる「社会」の中で暮らしているので、学校もいろいろな人がいたらいいな、と思います。
お金がかかるから、という理由で拡大教科書や点字教科書がなかなか増えませんが、ここにはお金かけていいところでしょ!って思います。
改めて「障害」ってなんだろう~、って考えちゃいます。
by koo-koo-rabits (2010-07-08 12:49) 

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