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気仙沼に行ってきました [ラビ母のつぶやき]

突然ですが、4月4日から10日まで宮城県に行ってきました。

私は避難所の特別な支援を必要な方のニーズを探るという目的で、
気仙沼市を中心にボランティアとして避難所を回りいろいろな方にお話を聞いてきました。

被災地域の一部の状況ではありますがご報告です。
まだきちんと整理できていないのですが。。。

1)広い

まず、今回の震災の範囲が広いと知ってはいたのですが、実感として本当に広いと感じました。
車で走っても走っても「被災地」なのです。

東京では復旧が始まったことを告げるニュースが多くなってきましたが、
実際にはまだまだ道のりは長いと感じました。

気仙沼市も電気、水道などのライフラインが復旧していないところがまだまだ多くありました。
復旧にはかなりの時間がかかると実感しました。

ある地区では、水道局が流されてしまったので、
水道復旧は数ヶ月から1年後になるのではないか、とのことでした。
1年って!
1年間蛇口から水がでないことを考えてみてください。トイレもよ!

ボランティア中、余震で2日間停電と断水を経験しました。
たった2日間でしたが、これまで経験したことのない暗闇に恐怖と、
トイレ等、水が出ないことの不便さを感じました。

2)在宅の避難者と高齢者の困難

気仙沼市を含めて多くの地域では、道を一本挟んで、
津波ですべて流されてしまった地域と、家が残った地域が隣り合っています。

被災者の方は学校などの大規模な避難所(100人から1,000人規模まで本当にまちまちです)だけではなく、
地域の公民館(20人前後)、近隣の家、親戚の家に避難している人が多くおられました。

被災地に沢山物資が届きつつあります。

しかし、小規模な避難所や避難所外に避難している方にはうまく配分されていないのが現実です。

また、それぞれの家に避難している人は、救援物資を各地区の配布場所まで自分で取りに行かなくてはなりません。

断水地域に給水車も来ますが、ポリタンクを自分で運ばなくてはなりません。
小さい路地や坂が多く、飲料水だけでなく、トイレ用などすべての水を運ぶのは困難です。

もともと高齢化率の高い地域です。多くのお年寄りが大変な思いをしていました。

しかし同時に多くの方が地域の「ご近所さん」同士として助けあっておられました。
いわゆるおせっかいおばさん、おじさんの存在は偉大です!!

3)ケアする側の困難

デイサービスやヘルパー事業所がいくつも流されてしまったことで、
介護の必要な高齢者はご家族やご親戚の方がお世話をしているようでした。
1ヶ月たった今、それも疲れてくるころでしょう。
認知症のおじいちゃん、おばあちゃんも沢山いることでしょう。

なお、役所の職員さんはもちろん、避難所の運営や、在宅避難者の物資の配給を中心になって行う自治会長さんや班長さん、食事を作ったりするメンバーの疲労が目立ちました。

避難所や物資配給基地の運営委員の方々は、
みなさんご自身が被災されている方ですが、
配給物資の受け取りや仕分け、余震の際には安否確認に走られるなど
本当に活躍されておられました。

自治会長さん、班長さんなど、こういう制度って究極のボランティアなのではないでしょうか。
その方たちももちろん被災者です。支援する側に回っている方々がとってもお疲れでした。

今後、職を失った方々や若い人が「出稼ぎ」に出てしまいます。
実際に若い人から職探しや転居が進んでいます。

そのような場合、地域の高齢化がさらに進み、在宅におられる高齢者の方は本当に孤立してしまいます。

人の目があれば、人の手があれば、死ななくていい人をこれ以上増やさないで〜!って思います。



4)我慢づよさと温かさ

このような状況の中でも「東京からわざわざありがとう!」と言ってねぎらってくださり、お茶を出してくださったり、配給のチョコレートくれたり(泣けました)。
明るく温かく迎えてくださいました。

我慢強さと温かさを感じました。

皆さん「大丈夫、大丈夫」と。
よく聞いてみると「肉も、魚も、野菜も食べてないけど。家も仕事もないけど、大丈夫」と。

それは、全然大丈夫じゃないですよ!


こんな感じで、現地は全然大丈夫じゃないです。

地域の人は多くの人が被災していて言えないでしょうけど、ボランティアには「大変だ!大変だ!」って言っていいんですよ。

私は自治会長さんとか班長さんの小間使いとか、地域のなんでも屋がボランティアとして必要だって思いました。
「水を運んで」,「避難所からこれを取ってきて」「おばあちゃん、ちょっと見てて」って言える人。


そして、考え方を転換することが必要ってことも分りました。

被災地でみんな不安に思ってるのが、仕事のことと、住居のこと。

出稼ぎで人口流出するのを防ぐために、どんどん仕事をつくって、
例えばがれきの撤去でも、住宅の建設でも、どんどん地元の人にやってもらう。
今は、地元の大工さんがボランティアでやってくれてる。
だって家流されて、お金をだせる人がいない。
だから税金でしかそういう方法はとれないかもしれない。

そして、人手が必要とされているってことが分りました。
ボランティアを迷惑だなんて思ってる人は、多分いない。
だから、行きたい人でチャンスがある人は行ったらいいと思う。

私は日本のすべての元気な人で行きたい人が順番で行けばいいと思う。
会社でも社員を順番に派遣すればいいと思う。
がれきの撤去とか、炊き出しとか、水運ぶとか、掃除とか、何でもすればいい。

東北地方のおうちは広いところが多いから、
空いたお部屋に寝袋で泊まらせてくれたらいいのにと思う。

そんな被災地への逆ホームステイ、あったら絶対に行く若者がいっぱいいると思う。
それやったら、人生変わると思う。

もしそんなことが出来そうなお宅があったら教えてください。
地域復興に貢献できる若者を紹介します!!



東京に戻り、家族が元気で住むところがあり、いつでもお風呂に入れ、職と食に困らないこと。
そんな「当たり前の事」に改めて幸せを感じました。

この震災の復旧までには本当に本当に長い長い長い年月がかかると思います。
一人ひとりのできる事は小さいですが、
被災地に思いを馳せながら、私が出来る事ってなんだろうって考えます。

とりあえず祈ります。

子どもたちのアイパッチもコンタクトも、眼鏡もないだろうな〜。
医療用のコンタクトを洗う清潔な水さえない。
切なすぎます。

やっぱり祈ります。
まだ残っているチームのみんなの無事も祈ります。

ボランティアに行かれている方々も、避難されている方々もどうか体調など崩されません様に。

一日でも早く復興しますように祈ります。
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八幡章雄

お久しぶりです。
元気ですか?

先日読ませていただき、感銘を受け
ツイートさせていただきました。

これからの活躍、陰ながら応援しています。

よろしければフォローしてください。
まだまだ、頑張っていますよ!
@showabashi_yht
by 八幡章雄 (2011-04-30 22:30) 

koo-koo-rabits

八幡先生 コメントありがとうございます!!
びっくりしましたー。早速フォローさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
by koo-koo-rabits (2011-05-09 21:23) 

織姫

今回のブログに関係ないコメントでごめんなさい(>_<)
始めまして。私の娘は、今4歳で、PHPV&小眼球を患ってます。以前からブログは何度か見せて頂いてたんですけど、今回表層義眼の事を聞きたくてコメントしました。
娘は今、黒目が白いのをわからなくするためにカラーコンタクトを入れてますが昨日落としてしまい、表層義眼に替えようか迷ってます。義眼のHPには‘装着時幼児のほとんどが痛みで泣き叫ぶ”と書いてあるのを見て、私が怖くなってるんですけど、どうですか?あとコンタクトは何回も落としてるんですけど表層義眼も落ちますか?ぜひ教えてください。


by 織姫 (2011-05-17 11:25) 

ラビ母

織姫さん コメントありがとうございます。
表層義眼を検討されているということは、そちらの方の目は全く見えてないということでしょうか。光覚はどうですか?
少しでも見えている場合には、義眼はあまり入れない、ですよね?

ラビ子は義眼はしていないので分らないのですが、そして私も大人の義眼しか見た事がないのですが、付けたり外したり簡単にしていますが、落ちることはないようですよ。
そして泣き叫ぶのは着用時に痛いからとかではなくて、つける時に怖いから、ということではないでしょうか。コンタクトもそんな感じですよね。最初は薄いのからスタートして徐々にならしていく、ということも聞きました。4歳だったら大丈夫かなー?多分オーダーメイドだと思うのですが、試しに着用してみる、とか出来ないんですかねー。
小眼球対策には義眼の方が良いと言われていますよね。
主治医の先生はどのように言われていますか??
私も義眼については詳しくないので、ぜひ教えてください。

読まれている方の中で、義眼をしている方がもしいらっしゃったら教えてくださーい!

by ラビ母 (2011-05-18 09:34) 

織姫

お返事ありがとうございます!
病気がある左目は光覚はありません。なので、コンタクトを入れるときも怖くないので、初めから着脱は簡単に出来ました。
主治医の先生は、小学校に入ってからでもいいかな~とは言ってましたが、見た目や骨の発達を気にするなら、と義眼を扱ってる所への紹介状もくれてます。つまり親次第、と言った感じです。光覚が無いし眼球も残ってるので全額負担というのも気になるところです★
by 織姫 (2011-05-18 15:00) 

ラビ母

織姫さん
コンタクトが入れられたなら義眼もいけるのじゃないでしょうか。眼球が残っていると義眼って全額自己負担なんですかー。それは悩みますね。歯の矯正が自己負担なのと同じような原理なんでしょうかね。
コンタクトも高いけど、義眼もオーダーメイドだろうから高いでしょうね。でも義眼はするなら早めにした方が骨の発達のためには良いとききますよね。
紹介状頂いているのなら、一度相談に言って、作るかどうかを技師さんなり専門家に相談してみるのはいかがでしょうか。
ラビ子も小さいころ、小眼球になったら義眼を考える可能性があると言われましたが、矯正視力0.1くらいあり小眼球の症状もないので結局はすることはありませんでした。
これからいろいろと教えてくださいー!!
by ラビ母 (2011-05-19 21:43) 

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